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漫画家さんに片付けをすすめる理由

2022年1月2日

片付けられない理由は?

「不本意ながら散らかってしまった部屋」になる理由は、大きく分けると2つあります。

まず、「片付ける時間がない」「面倒」という事情が大きいです。
時間がないだけでなく、実家が片付けられない家だったから、ゴールや道筋に見当がつかない方も多いです。

  • 片づけても整うエリアは微々たるもの
  • どうせ元に戻ると経験でわかる
  • 無駄な労力よりも睡眠をとりたい
  • 何とかしたいけど、しょうがない

大いに共感できます。整った暮らしなんて、時間に追われる毎日だとハードルが高いですよね。笑
機能的な空間を知らなければなおさらです。

次に、「優先順位がつけられない」「決断できない」ことです。

「念のために」「せっかく買ったから」「後悔しそう」と、99.9%の方がおっしゃいます。
背景は様々ですが、共通して「モノに対する執着・思い入れ(未練)・不安」が強いのです。

  • まだ使えるのにもったいないし、いつか使う
  • モノを捨てると歴史や思い出も捨てるようで嫌だ
  • いつか使いたい時が来たらどうしよう

こんな気持ちが根底にあって、何もかもが同列に大事だから、手放したくないと考えてらっしゃいます。

画材や資料はあちこち探すのが当然で、パソコンと複合機を何度も何度も往復し、不自然な姿勢で長期間の仕事をして、目と体のコリと頭痛をごまかすライフハックに頼り、埋もれていたペン先やカッター刃の欠片でアシさんと負傷し、トーンケースは引き出しを開けるスペースがなく、使いたいトーンが見つからず慌てて購入し、〆切のプレッシャーと圧迫感と閉塞感にイライラし、仕事終わりの荒れた部屋にうんざりし、廃盤だからと買いだめたカラートーンや文房具が放置され、資料用の商品と私物が混在して収納があふれ、爪切りやハサミやホチキスやクリップは見つからず、買い足すもまた行方不明……

そんな日々を送っていても、長年置いてあるだけのモノたちを、ただただ持ち続ける。

ポイッと放置されグシャッと押し込まれて、使いたいときに見つからず、埃をかぶって何年も忘れ去られ、死蔵されたモノ達の付喪神は、さぞ虚しく悲しいでしょう。
自分の存在意義は何なんや? と。笑
モノを大切にしたいから取っておいているはずなのに、むしろ粗末にしちゃってます。

「万が一にも使えるかもしれなくて1円でも値段がつくかもしれないモノは、すべて取っておくこと」が、モノを大切にすることだと誤解しているのです。

モノを大切にするとは、「使うために手入れをして愛でること」です

手入れが追いつかず、もう出番がないモノたちには、「今までありがとう」と言って卒業する。
そして今の自分に必要なものを厳選し、大切に使う。

この「厳選」が苦手なために、モノを活かせず、困った環境になっているのです。

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  • この記事を書いた人

南乃フリュ

漫画イラストのデジタル化とクリスタ習得をサポートする人。
日本全国どこでも訪問。
PC・iPad・スマホ・リモート対応・原稿サポート・スタッフ育成・作業エリアの整理整頓などしています。

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