散らかってしまった空間のデメリット
片付けないと損をする
「自己管理のキャパを超えた空間」では、特に「必要なものを探す時間」が生活と仕事を圧迫します。
具体的にどんな損になるのか、時給で考えてみましょう。
たとえば1日10分、何かを探している時間があるとします。
10分×365日=3650分
3650分÷60分=60.833…
1年のうち約61時間、探し物をしている計算です。
仮に作家さんの時給(1時間の価値)を1500円とすると、「1500円×61時間」で、年91,500円のロスとなります。
2015年のマイナビアンケートではサラリーマンの平均時給は1486円
2018年の厚労省と経団連のデータからサラリーマンの時給中央値を出した場合は1932円
さらに、時給1200円のアシさんを2人、毎月5日雇っていたとします。
アシさんもシフト中に毎日10分探し物をしていた場合、「10分×5日×12ヵ月=600分」で、年10時間のロスとなります
「時給1200円×10時間×2人」で、年24,000円の無駄な出費があるわけです。
自分の分と合わせると、年115,500円分の価値がある時間を、何の生産性もない探し物に費やしているのですね。
1年で約11万円の無駄は、なかなかの損と言えそうです。
地震に弱い
さらに考えねばならないのが地震です。
実際に経験をしていない方はピンとこないと思いますが、「揺れたら支えるから大丈夫」なんて不可能です。
モノを支えるために踏ん張る余裕なんてありません。
地震は突然起きて、「10秒」も経たずあらゆるものが散乱し、本や複合機は「落ちる」のではなく「飛んで」きて、文字通り「あっ」という間に部屋はぐちゃぐちゃになります。
以下の動画は、2011年東日本大震災での商業施設の映像です。
整理整頓が行き届いた空間ですが、それでもこれだけの被害があります。
(もっと個人宅の様子がわかる映像もありましたが、権利がどうなっているか分からず、比較的穏やかなものを載せました)
この動画は地震の映像が流れます
片付けがされていないお部屋は、これより弱い地震でも命の危険がありえます。
私が参考にしているのは『レスキューナースが教えるプチプラ防災』(辻直美)です。
おしゃれだったり、備蓄も含めた完璧な対策はできませんが、「地震で大怪我をせず、維持管理ができる効率的な作業エリア」は作れます。