クライアント クリスタ 講座

クリスタの通信教育について

2022年1月10日

これから紹介するみなと鈴先生は、2006年~2008年の講談社「別冊フレンド」にて、漫画投稿者アドバイスコーナーと投稿者用小冊子を担当しておられた、アドバイスの経験と実績が豊富な漫画家さんです。

みなと鈴提供画像
みなと先生が描かれた投稿者用の小冊子

みなと先生は私の講座を受けており、そのご縁でこのツィートを見かけたのですが、大いに共感しました。
特に「抽象的な指摘で直すのは本当に難しい」の部分です。

ここからは私の想像ですが、おそらく本が主体の通信教育は、受講者が数十人規模ではテキスト代などの採算が取れません。
少なくとも、受講者数は三桁以上を想定していると思います。
不公平なくその添削をさばくには、あまり高度じゃない添削マニュアルじゃないとやっていけないと思われます。

この「不公平なく」がポイントです。

通信教育の添削者は、「▲▲資格保持者」など、一定の知識水準はクリアしていることが多いです。
ですが知識と指導は別のスキルなので、添削者によって指導力に差は出ます。

仮に「知識100/指導力100」の添削者Aさんと、「知識100/指導力20」の添削者Bさんがいたとします。
「運よくAさんに見てもらえた受講者さん」と「Bさんにしか見てもらえなかった受講者さん」で得るものに差が出ると、同じ金額を払ったのに不公平になってしまいます。

よって「アドバイスの字は丁寧に書きましょう」などの、表面的で指導の本質からずれたマニュアルにせざるを得ず、ぼんやりした添削で終わってしまうと考えられます。

講座運営で働く人にも生活がありますから、ビジネスとして成り立たせるため、致し方ない事情があるのはわかります。
それでもやはり、限られた添削で限られた数しかもらえないアドバイスが、抽象的な指摘で終わっていたらもったいないと思います。

絵に添えるコメント以外に文章のやりとりもありますが、前述したように初心者さんは的確な質問が苦手なので、的外れな回答で終わってしまうことが多いです。

もちろん、この添削で成長できる方もいます。
ただ、成長しづらい方のほうが多いだろうと思うのです。

なお、動画配信などオンライン(ネット通信)の講座は、もっと細かく具体的に添削をもらえる傾向があります。
「見やすく手厚いテキスト」がないので、指導スキルの高いプロのクリエイターを雇うなど、人件費にコストをかけられるからです。

次のページへ >

  • この記事を書いた人

南乃フリュ

漫画イラストのデジタル化とクリスタ習得をサポートする人。
日本全国どこでも訪問。
PC・iPad・スマホ・リモート対応・原稿サポート・スタッフ育成・作業エリアの整理整頓などしています。

おすすめ記事

1

リスニングを重視する理由について、デジタル化に失敗した経験から語ります。

2

漫画家さんのデジタル化サポートに、片付けが必要な理由を語ります。

3

配信ではなく、本がメインの通信教育・通信講座について語ります。

-クライアント, クリスタ, 講座
-, ,